2026/02/16
お知らせ
2026年2月13日(金)、CReM TONOHANE研修として、株式会社獺祭を訪問しました。
【訪問先】
株式会社獺祭(山口県岩国市周東町獺越2128) → https://dassai.com/
【訪問目的】
「日本酒製造の観点から、殿町・羽田再生医療拠点CReM TONOHANEの新たな可能性を探る」をテーマに、本研修は、酒蔵(獺祭)製造現場の見学を通じて、
品質管理・生産管理手法を学び、当拠点における製造・品質管理上の課題に関する意見交換を通じて、将来的な連携の可能性の検討を目的として行われました。
【出席者】
(獺祭)桜井博志会長、見学案内担当者、製造・分析担当者
(当拠点)慶應義塾大学・藤田医科大学・神奈川県立産業技術総合研究所・公益財団法人実中研等からの再生医療・細胞治療関連メンバー(大学教員・研究者・拠点運営者・技術支援者)
【実施概要】
製造現場では、原料処理から醸造、品質管理に至る一連の工程(精米、洗米、蒸米、製麹、仕込、発酵、上槽、瓶詰)を見学しました。製造の各段階でデータを収集・活用し、人の暗黙知を可視化しつつも完全自動化することには固執せず、人による判断と機械分析のハイブリッドにより、品質を安定させるための意思決定に結びつけており、従来の属人的技術を「再現可能なプロセス」へ変換する取り組みが、強く印象に残りました。また、現場の整理整頓、安全・衛生管理、導線設計など、品質と効率の両立に向けた運用の工夫が随所に見られ、製造業としての基盤の強さを実感することができました。






桜井会長からは、獺祭が「常識に穴をあける」革新を実現してきた背景として、伝統を否定するのではなく、伝統技術の価値を理解したうえで、データを用いて再現性・拡張性を獲得していく姿勢が語られました。さらに、事業の浮沈を経験しながら挑戦を重ねる過程、国内外展開における判断軸、そしてMoonプロジェクトなどの象徴的な挑戦を通じて、失敗を抱えたまま前進する経営における醍醐味を学びました。
伝統を基盤にしながらデータを武器として再現性・拡張性を獲得し、新市場を切り拓き、品質を支える工程設計、組織文化、グローバル視点、そして挑戦を許容し失敗から学び続ける獺祭の姿勢は、当拠点が目指す再生医療・細胞治療の社会実装においても必要不可欠な要素だと考えられます。
本研修で得た示唆を踏まえて、当拠点はエビデンスに基づき安全性・有効性が担保された医療を適切に選択できる仕組みづくりに向け、研究開発から産業化までの全体設計をより一層具体化していくとともに、株式会社獺祭と今後、さらなる交流を進めていくことが合意されました。
【当日の様子】

本研修の実施にあたり、桜井博志会長には製造工程のご説明から意見交換の機会に至るまで、格別のご配慮を賜りました。工場見学では若手社員の方々に丁寧で分かりやすい説明を頂戴し、理解が一層深まりました。
あわせて、社員の皆様の明るく気持ちのよい挨拶と応対に触れ、株式会社獺祭の社風と品質を支える土台を強く実感しました。
ここに記して、深く感謝を申し上げます。


