CReM TONOHANE

Initiatives

当拠点の取り組み

  • ① 遺伝子導入神経幹細胞(ヒトiPS細胞由来)を用いた脊髄機能再生に関する基礎研究

    慶應義塾大学再生医療リサーチセンター(KRM)を中心としたAMEDプロジェクトであり、国立医薬品食品衛生研究所と連携し、今まで治療が困難とされた慢性期の脊髄損傷患者の機能回復を目標としています。マーカー遺伝子の探索等の革新的な手法を用いて、細胞移植の実現や臨床応用が期待されています。

    ※2025年3月21日、KRMセンター長岡野栄之氏、ならびに当拠点運営委員会議長中村雅也氏の研究グループにより、世界初のiPS細胞使った重度脊髄損傷治療の安全性結果が報道されました。今後は有効性の検証やエビデンスの蓄積等を行う予定です。
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  • ② バイオ3Dプリンター技術を用いた膝関節特発性骨壊死に対する骨軟骨再生治療

    株式会社サイフューズ、慶應義塾大学病院及び藤田医科大学が連携し、変形性膝関節症等により、損傷が骨まで進行し、骨軟骨の再生を必要とされる患者をターゲットとした骨と軟骨の両組織を同時に再生する画期的な治療法を開発しています。今後、医師主導治験や臨床治験等を視野に入れて、患者に迅速に届けられるよう研究を進める予定です。

  • ③ QbD(Quality by Design)に基づくヒト間葉系幹細胞(hMSC)の拡大培養

    株式会社サイト・ファクトと藤田医科大学が連携し、ヒト間葉系幹細胞の拡大培養にかかわるフィージビリティスタディを培養条件変更しながら行っています。拡大培養過程で得た様々なデータ、そして培養条件の変更によって得られるノウハウを拠点内に蓄積し、高品質な原料細胞の普及、または安定した製品の拡大培養の実現を目標としています。

  • ④ 特発性周辺部角膜潰瘍及びcGVHDに伴う角膜潰瘍に対するヒト脂肪由来間葉系幹細胞治療法の開発

    藤田医科大学、ロート製薬株式会社及び慶應義塾大学病院が連携し、現行の保存療法が無効な特発性周辺部角膜潰瘍及びcGVHDに伴う角膜潰瘍を対象に、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞を結膜下注射した時の安全性を確認し、結膜下注射による治療の有効性を検証します。患者にとって侵襲性の低い治療法として期待されます。

  • ⑤ HTA(Health Technology Assessment)の視点から見る再生医療等製品の費用対効果評価

    神奈川県立保健福祉大学と慶應義塾大学が連携し、現在ブラックボックスと指摘されている細胞培養・製造および開発プロセスの費用の試算、そして再生医療等製品が社会実装される際にもたらす経済規模の推定に関する医療経済的な評価モデルの開発を目標としています。